【終了】外国人による日本語スピーチ発表会
2012/11/24
外国籍市民たちが日頃の思いを語る「日本語スピーチ発表会」、今年も11月3日(土・祝)に市民文化祭にて行われました。市民の皆様のご支持のもとに迎えた、5回目の発表会です。
会場は去年と同じく文化センター208号室。今年も満員御礼です!
司会を務めたのは、去年の発表会で圧巻の語りを聴衆の脳裏に焼き付けた、台湾出身の陳紀安さんです。*去年の発表会の様子はこちら。
発表者の皆さんをご紹介します。今回は以下のうち7名が、YOCCAにほんご教室での学習者でした。
「”自身の安全のため”と主人に促されて通い始めた自動車教習所。日本語がまだまだだったので、母国での免許取得も考えたが”日本語を勉強する良い機会だから”と言われ、日本で取得することを決めた。子どもを抱えながらの教習所通いで、実技は順調に進むも学科で何度もつまづいた。しかし主人との二人三脚で教習所を卒業。幕張の運転免許センターでの試験は2度目に合格、ついに運転免許を手に入れた」
「日本で生まれたが、フィリピンで叔母さんが育ててくれた。海がきれいで果物もおいしいフィリピンから、生まれ故郷の日本に来たのは去年10月。高校で日本のことを勉強したり、友達を作り、バスケットボール部に入りたい。漢字は難しい。何故なら音読みと訓読みの違いがあるから。音読みが特に難しい。一生懸命勉強して3カ国語を習得し、国際人になりたい。夢を夢では終わらせない」
「日本は景色がきれいで、清潔。人々は秩序を守り、道路にはゴミが見当たらず、みんなあいさつをよく交わしているように思えた。去年の冬に雪を初めて見て、まるで家々が白いオーバーコートを着ているような風景に興奮した。食事は生ものが苦手。大好きなのは天ぷらで、たくさん食べたから太ってしまった(笑)日本語の先生や友達が助けてくれるので、日本に来てもあまり寂しさを感じない。日本語を早く身につけられるように頑張りたい」。
カニンガムリー・パトリシアさん(アメリカ・ハワイ州)
「12年前に市内の和太鼓サークルに入り、現在では稲毛の太鼓サークルに所属。お囃子は親しみやすいメロディだから、お祭りで太鼓を打つと、偉い人も子どもも外国人もみんな一緒に踊るし、上手く踊ろうとする必要はない。プロの舞台に立たせていただいたときも、子どもから大人まで皆で輪になって太鼓を打った。皆でひとつになって音を出すのが太鼓の最大の楽しみ。それは奏者だけでなく、聴衆も一緒に楽しむということで、それを体験するとどんな辛いことも吹き飛んでしまう」
マリエル・アン・ジュン・マタさん(フィリピン)
「日本で生まれたが、3歳の頃にフィリピンに帰った。去年12月に再来日し、日本語を勉強している。10ヶ月前に弟が生まれた。彼が大きくなったら一緒にフィリピンに行き、私が住んでいたところを案内してあげたい」
ニコディム・アレクサンドルさん(ルーマニア)
*母国の文化について語ってくださいました。その内容は、今年9月に行われた「みんなで わいわい 話す会〜ルーマニアはラテンの国〜」とほぼ同じですので、ご興味のある方はこちらをご覧下さい。
徐 雅さん(中国)
「中国でも日本でも、旅行が大好き。中国での旅の最大の楽しみは食べることだが、日本でのそれは”お土産を買うこと”のように思える。中国での旅は大人数で計画的だったが、日本では1人か2人で短期間の旅。少しさびしいけど、それでも思い出には変わりなく、旅行から帰ってきてはブログに写真をアップしている」
デンホーム・トロイ・ソリアーノさん(フィリピン)
「フィリピンでの学生時代、金銭的な問題、家族の問題、いじめの問題があったが、それらに負けず熱心に勉強してエンジニアになった。日本に来るという長年の夢を叶えて嬉しかったが、驚いたのは自殺する人の多さだった。しかも若い人に自殺者が多い。その原因の多くは”将来への不安”。でもこの世の中で生きるための方法は、いくらでもあるということを忘れていたのかもしれない。自分の悩みを友人や家族に気軽に話せないからだろうか。一人暮らしの人が多いのもその原因かもしれない。私が大きな問題にぶつかった時は、家族に話すことで解決できた。若者を取り巻くあらゆる人も、若者のケアをしっかりと行わなくてはならない。命ある限り、希望はある」
休憩時間は、市内のギターグループによるロシア民謡などの合奏を楽しみながら、台湾のお茶や世界各国のお菓子で一息つきました。
最後はYOCCA武野会長による総評で締めくくりました。
「生活に密着したお話が聞けてとても良かったです。私たちにとって新たな発見がたくさんありました。ありがとうございました。この発表会を機に日本をもっと知っていただき、好きになっていただければと願っております」
スピーカーの皆さん、本当にお疲れさまでした!
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